コンテンツSEOとは?

そもそもコンテンツSEOの定義が明確でないためピンと来ない場合が多い。「良質なコンテンツを」とか「判りやすい表現で」とか、「もう、やってるよ!でも順位は上がらないし、トラフィックも増えない。」というサイト・オーナーも多いのでは無いだろうか?

言葉足らずなのである。

SEO対策の目的は「情報を広めることで自己や友人を正しく知って貰うため」「自分のビジネスを最大化するためのトラフィック獲得」であり、ネットにおいてコンテンツ無しでは成立しないはずである。にも関わらずこの「コンテンツSEO」という表現があらためて取り上げられた背景はGoogleのパンダアップデートにある。

1.コンテンツSEOという手法は「パンダアップデートに抵触しないコンテンツ」を指す

多くの場合は「パンダアップデート」を起点として語られている。
『「サイト独自」のコンテンツを作る。』というのが主軸だが、そもそも「独自じゃないケースが主流であることが異常」。

SEO業界が行きすぎたアプローチの末に、コンテンツの大量複製を生み出した。これらのコンテンツは人が読むに値しない、そもそも読み手が「検索ボット」に限られていて、人に読んで貰おうとは考えていない。
そうしたページが評価を受け、さらに、それらサイトからの被リンクが評価を受ける状況であった。

パンダアップデートでは、「コンテンツの大量複製・重複」「ユーザに意味の無いサイト」を排除した。まっとうなウェブマスターなら、そしてリンク売買に関わっていないなら関係の無い、むしろ歓迎すべき正常化である。

ーでは、順位が改善されて関連性の低い外部サイトからの「不当な」リンク評価を駆逐できたかいうと、そうでもないようだ。いまだに、外部施策のリンクビルディングの方が圧倒的に優位だ。被リンク供給元の外部サイトは、大量に供給されていて、かつ、記事の体(てい)をなしているが、リンク先サイトとの関連性は希薄だ。

つまり、幾つかの「荒稼ぎしていたリンクファーム」は潰されたが、大半は生き残り、未だに外部リンクの評価は高く、新たに「パンダ対策のためにリンク外しを有償で請け負います。」みたいな商売も現れている。

2.本来のコンテンツSEOとは「SEOにフォーカスしたWeb構築技法」+「サイトプロモーション」

だとー思うけど、中小の企業やショップがそれを実践できるかというと現実的では無い。(おそらく)大金または貴重な時間を払ったであろうホームページを簡単に変えられないし、制作時には見た目にはこだわっただろうが、HTMLの構造まで意識しないのがほとんどである。

「そうあるべき」を知らないし、SEO対策のニーズが社内に上がるのは、トラフィックが増えない事が顕在化してからだ。そして、SEO外部委託、リンク売買へと進んでいく。

私見だが、SEO対策に関しては最低限の内部施策を行い、あとはSEOを忘れてトラフィック増加計画に流れを変えるべきだ。コンテンツSEOという言葉は意識しなくても良い。

SEO対策として直すべきは

・「タイトル」「description」をページ単位で正しく設定する。
・フッターかヘッダーにメニューを置く。
・サイトマップを作る。
・リンク切れを無くす。

程度でよいはずである。

3.直ぐにできるプロモーションにフォーカスする

■ テーマを絞って計画的な発言可能な範囲でソーシャルネットワーク(Twitter,Facebook,Google+)に参加する。
多くの場合、「ビジネスと個人を使い分けられない」「放置する」等が原因でトラフィック増加に繋げられない。継続性とビジネスの関連度合いを考えてアプローチした方が良い。その中から「優位性のあるキーワード」を発見できるかも知れない。

■ プレスリリースを発信する。
ニュース性は重要だ。プレスリリースの活用はトラフィックを僅かにでも上げる事に役立つし、資産にもなる。発信数無制限のリリースサイトもあるから上手く使えばコストパフォーマンスも高い。

■ 「顧客のために」最新の情報をお届けする。
クライアント向け情報提供は「クライアントが喜んでくれる情報とは?」を考える機会を作る。定期的に提供しなければならない「義務」はアイデアをひねり出し、失敗を経験し「知恵」になる。写真1枚、文章1行、動画1つでいいから、長期にわたって情報提供する手間を惜しまない。

■ 低額の広告を始める。
僅かでも、露出分だけトラフィックを運んでくれる。広告費用は低額の方が、むしろ効果的な露出の仕方を覚えられる良い機会である。「週に一度だけ、狙った時間に。」検索広告では邪道でオススメ出来ない手法だが、中小のオーナーが個人で出稿するなら、これくらいの割り切り方で臨まないと広告費を無駄に使うだけ。

■ 苦しくても毎日反復する。そして、検索順位を見ない。
イテレート(反復)は効果がある。ライバルより質の高い情報を提供し続ける。「時間は取り戻せない」から、長期の情報提供は資産である。イテレートは「検索エンジンが好む手法」でオススメなのだが、順位を上げるためにやっていると意識してしまうと、モチベーションが維持できなくなる。顧客のためになっていると思うなら順位に関係なく「イテレート(反復)」すべきだ。

■ あなた自身がそのジャンルのNo.1を目指す。
SEO会社がマネできない。それは、ライバルがリンク売買をしてSEOをしていたとしても、絶対に勝てる唯一の方法である。目指すことが重要で、実質的なNo.1である必要は無い。

4.とはいっても・・・現実は

そう、時間が掛かるため、それを待っている間は、かなり厳しい状況に置かれる。客が集まらなければ順位が上がる前に店を閉めるハメになる。

外部委託は一つの選択だ。その時SEO会社に外部委託すべきかと言うと、そうでは無いケースも多いはずだ。速攻性があるものは多くがリスクを抱えている。順位をリスクとするか、投資金額をリスクとするか、経過時間をリスクとするかは、ビジネスオーナの考え方次第だ。紙媒体などのオールドメディアを含めた広告等を検討した方がずっと良い場合も多い。

中途半端な順位は決して売り上げには寄与しない。