ECサイトのSEO対策は成功すればコスト・トラフィックの両面で大きな成果を得ることが可能です。しかし、多くの商品を取り扱うECサイトでは全てのキーワードを対策するのは難しいでしょう。

SEOだけではリーチが困難な商品に対してAdwordsやYahoo!リスティング等のリスティング広告を利用します。しかし、効果があるだけに競争も激しく、キーワードの単価も高騰しがちです。特にスマートフォンでは入札上位の広告結果が優先される傾向にあるため、広告価格は上昇する傾向が一層強くなっています。

そのような状況の中、Googleショッピングはインパクトのある存在になりつつあります。

Googleショッピングはー
Google Merchant Centerに登録して初めて利用できる。
・当初は(国内で)無償で表示されるサービスだったが、扱いはGoogle画像検索以下だった。
・現在では、2013年6月11日〜 有料の広告サービスとなっており、無償で表示することは無い。
・Google Merchant CenterとGoogle Adwords(アドワーズ)の双方の操作知識が必要なためライバルは(比較的)少ない。
・GoogleショッピングはGoogleリスト広告としてAdwordsアカウントで利用可能である。
・Adwordsの広告オプションの一つだが格段の待遇がある。

最後の格段の待遇がポイントです。品質スコアと入札価格によって決まる掲載ですが「Google Adwordsのテキスト広告と共存が可能」です。

テキスト広告を出し、なおかつGoogleショッピングで商品を掲載できますから、「2枠」獲得出来る可能性が高いのです。しかもGoogleショッピングは一度に5~6の商品が表示されるので、複数商品が表示されると、実質、その商品分だけ広告枠が増えたのと同じ価値がでるケースも少なくありません。

表示位置にも格段の待遇があります。テキスト広告の直下、以前はGoogleオーガニック検索の1位のポジションか、テキスト広告の3〜5位のポジションに優先して表示されます。周りが全てテキストなので商品画像が非常に目立ちます。スマートフォンでも常に上位のポジションに表示されます。

このように今では良いことだらけなGoogleショッピングですが2012年末まで、「全く使いモノにならない」サービスでした。ヘルプは酷く判りにくく、Google Merchant Centerのデータインポートに何度も失敗し、掲載結果が検索結果に反映されるまで2週間程掛かり、挙げ句の果てに全く検索されない。しかも検索結果は楽天、Yahoo!ショッピング、価格.comに寡占されている。。。誰が使うんだ、こんなゴミサービス。

今でもヘルプやGoogleショッピングの説明は酷いママで、「無償のサービス」と堂々と書いてあります。(実際に Google Merchant Center の利用は無償ですが掲載は有料サービスのみになっています。審査も有り、慣れも必要です。)

そんな、Googleショッピングですが、2013年3月頃から優遇されたポジションの効果が大きくなり、更にスマホのトラフィックが急増した事から、非常にROIの高いCTRとコンバージョン率を出すようになりました。特にスマートフォンでファーストビューの一部を占有するのは非常にに大きな効果でした。今ではコンバージョンの半分がGoogleショッピングですが、若干、注意点があります。

1)価格を出すならセール価格、商品勝負なら独自性、いずれかを重視する。(中途半端は効果無し)
2)何度も検索し「時間・曜日」で横並びに出る競合店の商品と差別化を考える。
3)掲載する商品画像は複数のクリエィティブをテストすること。
4)クリックしやすいので、入札価格を低めに設定して商品をプッシュしないとコストが増えるだけ。
5)商品リスト広告「だけ」だと効果は低いと思われる。
6)商品は限定的に登録しないとコントロールが難しい
7)商品を絞り込んで差別化できれば、ラストクリックで最もスコアが高いのも商品リスト広告

物販ありきのECショップ限定の広告ですが、特にスマートフォン向け広告としての利用価値は非常に高いと思います。また、物量と資金で寡占する楽天、Yahoo!、価格.comに対抗できる広告の一つであると思います。一度試してみてはいかがでしょうか。