「仮にGoogleの検索順位が下がった時、何を失い、手元に何が残るでしょうか?」(持論ですが)SEO対策する時は常にこのことを考えておくべきと思っています。

SEOは検索エンジンのルールに沿って施策する事が前提となります。全員がSEO対策(主にGoogle)の禁止事項と推奨項目を理解しているワケでは有りません。

過去にブラックハットな手法を(そうとは知らずに)用いた事が問題となる場合もあるでしょう。当時はスパムではなく、今はスパムとされている手法が致命傷になる場合もあります。

そのような場合でも「何を失い、何が手元に残るか?」を考えれば自分が出来る最善策が見えて来るはずです。

1)スパム施策に費やした時間は無駄になる

最も大きく、唯一失うのがスパム的手法に費やした時間とお金です。そう考えると、SEO対策も「どこに時間を掛けるか?」でリスクの軽重は変わってきます。大半をブラックハットな外部施策に費やしてきた場合「ほとんどを失う」事になります。

このリスクを敢て選択する人たちもいます。「スパム手法ではあるが上位に短時間で食い込める。短期にトラフィックを獲得して収益に転換する事の方が重要。」と思う人たちです。

例えば個人のサイトなら、そのような選択も有りなのかもしれません。

ですが、企業のインハウスSEOでこのリスクは重いです。リカバリーがどの程度可能なのか判りませんが、そもそもリカバリーに時間を費やす事自体、損失していると言えるでしょう。

なので手元に残る「財産形成」に時間を掛けるように意識していく事が重要だと思います。

2)コンテンツは裏切らない

検索順位に関わらずコンテンツの評価は残ります。オリジナルコンテンツはサイトを立て直す切っ掛けに成ると思います。特に「方法論」「学術的なる視点」「物事の核心に迫る探求」など、特定の分野を突き詰めたテキストは再スタートの時も強力な武器になると思います。

このサイトの短期SEO対策(2013年4月〜本格スタート)も元を辿れば6年間運用してきたウェブ・マーケティング系サイトの効果です。ゼロスタートでビッグワードに食い込むのは(私の力量では)不可能であり、何らかの形で過去のコンテンツ群に依存する事が前提です。

特定キーワードを上げたいとき、または順位が下がったとき、最初にやる事も新規のコンテンツ作成です。
自分が文章を書くのが苦手な場合は同僚や編集者に記事執筆の依頼をしましょう。

3)ソーシャルの影響力は絶大

ソーシャルネットワーク(SNS:Social Network System)の人脈はそれだけで財産と言えます。炎上してアカウントを閉鎖するような事態にならない限りコミュニケーションツールは力となってくれます。

しかし、SNSにはボランティア精神が必要です。このオアシスは自らが率先して水を供給しないと、すぐに尽きてしまいます。そこに時間を掛けるべきでしょうか?

はい。掛けるべきです。

(過去の経験から)見返りを期待してはいけないと思います。しかし、本当に困った時は助けに成ります。自分の事のように人助けに時間を費やしましょう。

4)メソッド(手段・手法)は再利用できる

成功も失敗も「何を目的に」「何を行って」「何を失敗(成功)」したか、そのメソッド(手法)は再挑戦の機会を与えてくれます。成功手法を最大化するように努力すれば復活も可能でしょう。

とはいっても、「何が成功」で「何が失敗」なのかよく判らないのがSEO対策だったりします。愚直でもひたすら学んでいく事が「結果として成功する鍵」だと思います。

5)システムの構築技術はそれだけで財産

CMSの導入は非常に重要です。自前で(拙いながらも)CMSをセットできるのはかなり大きなポイントです。以下の項目はシステムの支援無しではかなり辛いです。

・<head>タグの最適化(コンテンツ毎)
・RSS / PUSH(PubSubHubbub)の導入と更新
・sitemap.xml
・各ソーシャルとの連携
・パンくずリストの更新
・文法エラーのチェック
etc

周囲でも、ほんの僅かな事が出来ないためにシステムを避けて通る人たちもいますが「本当に勿体ない。あなたのその知識は【より良い環境】で公開すべきだ!」と思う事が多々あります。

6)アンテナの高さ

情報収集能力はそれだけで財産です。「3)ソーシャルの影響力は絶大」「4)メソッド(手段・手法)は再利用できる」は、アンテナの高さにも起因すると思います。

まとめ

切っ掛けが有れば読者は増えます。読者が増えればナチュラル・リンクは増えていきます。
必然的にトラフィックは上昇します。その過程で得たノウハウは転用可能です。

これから企業のサイト運営を頑張りたいと思っている方は、まず「コンテンツ作成者(専門家)の確保」「SEOにおける内部対策の基礎学習」「ユーザとのコミュニケーション」「CMS構築方法の学習」の4点に絞ってアプローチする事を強くオススメします。