SEOはキーワード偏重型の悪い体質から脱しつつ有ります。ブランディング重視のプロモーション直結SEOです。例えば広告の費用対効果(ROI)を改善するためにはSEOやSNS等の展開を可能な限り統合する必要があります。そのためにはSEOもブランディングを強く意識する事が重要です。
特定の検索順位で上位である事は、「一つの接触機会」でしかありません。接触機会が少ないとコンバージョン(購買や申込)に至りません。多くのチャネル(メディア)から接触する場合、特定キーワード順位に追加して、統合された「修飾」+「製品名」のSEOも並行していきましょう。これがインハウスSEOの最重要タスクです。
あなたのサイトを訪問した時、起きる変化を把握する
検索サイトであなたのサイトを知ったとします。「検索広告」でも「検索結果」でも「ソーシャル共有」でも構いません。一度クリックして訪問していただきます。
その結果、ユーザのブラウザに訪問履歴が残ります。これが重要です。
ユーザのパーソナライズ履歴にサイトを残す事。ほとんどのケースで、これはプラスに作用します。広義で言えばこれもSEOです。必要なのはパーソナライズされたとき、どのキーワードで、どの順位まで上げておけば再接触可能かを把握しておくことです。
数ワードではないはずです。ありとあらゆる可能性を探るために、Adwordsのキーワード・プランナーは使えるようにしておきましょう。
また、ウェブマスターツールでキーワードの履歴も取得しておきましょう。
ターゲットユーザのタイムラインにキーワードで入り込む
ユーザの誰かが「いいね」「言及」「リツイート」「ブックマーク」した瞬間から接触がスタートする場合も少なく有りません。この場合、一般的なキーワードだけでは印象に残りません。
検索による再接触が狙えるワードを盛り込み、ソーシャルと検索の両面から最適化しましょう。タイトルの統一はもちろん、キャッチコピーの最適化には積極的に意見を交換し、社内で運用するための(タイトル+リード文章)チートシート(参照資料)を作成しましょう。
・タイトル35〜50文字、詳細説明100文字程度の候補を複数作成する。
・チームで共有する。
・多くの場合、他のメディアでは文字数の制限が厳しくなる。必要なキーワードを前につける癖を。
例:広告文面は15~17文字しかタイトルに使えない。
・Googleに限らず検索システムの大半は単語の近接を重視する。(単語間に入る文字が少ないほど近接)
・上位を獲得できないキーワードで展開すると失敗する。事前調査結果リストを作りましょう。
・できるだけユニークなキーワードを絡めましょう。(※ここで多くの場合マーケティング担当と議論が必要になる。)
Q:これはインハウスSEO担当者の仕事ですか?
A:はい、あなたの仕事です。
プロモーションページはマニアックなほどにSEOを施しましょう。
タイトルや詳細説明はもちろんの事、メニュー、サイトリンク、イメージのaltタグ、Facebook用のOGPタグ etc サイト全体。
・ソーシャルボタンが押されたらどうなるか?
・リンク共有されたら各メディアでどのように表示されるか?
・他のページから流入してきたとき、どのような導線が考えられるか?
・各デバイスでのUX(ユーザエクスペリエンス)と表示速度に支障は無いか?
・メディアのソース元はどうなっているか?
例えば動画の埋め込み元にもSEOが必要です。
動画の中のテキストや、動画タイトルも気を配りましょう。「マニアックに」。Googleは動画のサムネイルも検索対象ですよ。
順位では無く、成果を確認しましょう
とにかく成果を出す事が第一です。インハウスSEO担当の成果は「順位ではなく、会社利益である」ことを忘れてはいけません。
最低限、以下は日々確認しましょう。Google Analyticsで5分で出来るチェックです。
・トラフィックの変化
・滞在時間の変化
・直帰率の変化
・デバイスの変化
・流入元の変化
ここまでがインハウスSEOのお仕事です。要はマーケティング担当とインハウスSEO担当は同一人物が最低1名必要という事です。
あとがき
私も十分出来てません。今回は自分の気付きと教訓も含めて書きました。
会社の大小に係わらず、組織の分断は発生するもので、チェック機構を強化し、情報を一元管理できるように積極的に関わっていかないと、良くなりません。逆に、この網羅的なチェックがしっかりできれば、全体の検索順位は上がります。
順位が上がってないように思えても、ターゲットユーザのブラウザの中で変化が発生しています。
持論ですがここまで読めるようになってSEO担当だと思います。私もそうなるべく精進中です。