ハミングバードとは – Googleの新検索アルゴリズム


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Googleの「ハミングバード」(Hummingbird)とはGoogleの新しい検索アルゴリズムです。発表されたのが9月26日、Google誕生15周年の中でした。この時点ですでに実装から1ヶ月以上経っているとのコメントが有り、多くの関係者を驚かせました。

Google ハミングバード(Hummingbird)の特長

Googleの検索結果全体の90%に影響する新しい検索アルゴリズムです。しかし、日々検索キーワードのトラッキングを欠かさないSEO関係者が1ヶ月経っても気付かないくらいですから、他の検索アルゴリズムとは大きく異なっている事が判ります。

大きな影響範囲にも関わらず順位変動の小さかった理由は「現在の大半を占める検索方法には影響が無い」からです。今後増えていくであろう音声入力等の会話文検索で能力を発揮するアルゴリズムですから当然と言えます。しかし、テキストベースでも変化が現れつつあります。

今までの検索方法は私たちが検索エンジンの能力に合わせて検索する必要が有りました。例えば「王貞治 年齢」である場合、以前出たのは2つのワードを含む検索結果です。

王貞治氏の現在の年齢を知りたいのであれば実は「王貞治」と入力してWikipediaで誕生日を調べ、逆算するのが最も早かったのです。

現在の検索アシスタントでは、これにインテリジェンス性が加わり「王貞治 年齢」と入れると現在の年齢が帰ってきます。例えばsiriの場合ー

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このように幾つかの検索エンジンは、既に検索意図を「なんとなく」理解しつつあります。しかしこれがsiriとBing(iPhoneの現在のデフォルト検索エンジンはBing)の限界です。

「王監督 年齢」と入力したらどうなるでしょうか。Bingは「王監督」を含む検索結果を並べます。対して、Googleはこの時「王貞治氏の現在の年齢」を真っ先に返します。

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そしてWikipedia。では次は?

Youtubeの動画が2本続きます。ここには「王監督」も「年齢」というキーワードも有りません。年齢の代わり「52歳」というワードがタイトルに入っています。

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4番目はYahoo!知恵袋ですが、ここにも監督というキーワードは入っていません。5番目以降でやっと監督という言葉が出てきます。


2.模索と試行を繰り返すGoogleの検索結果

そもそも、なぜ上位にYoutubeなのでしょうか?「自己主張の激しいGoogleだから」と言ってしまうと身も蓋もないので少し深読みしてみましょう。

そもそも、年齢を知りたいのであれば最初のナレッジグラフとWikipediaで完結しています。下位の内容を読む必要もありません。(Yahoo!の結果はナレッジグラフが出ませんのでWikipediaは必須か?)

にもかかわらず、下位を見る理由は「検索者は現在年齢を知りたいのでは無く、他の理由がある」かもしれません。そこで特定年齢の入った検索結果を出力しています。

さらに下のYahoo!知恵袋で年齢の代わりに生年月日をボールディング(太字)しています。一般的に検索キーワードが合致しているところを太字にするのが通例です。しかし、年齢ではなく生年月日をボールディングしています。

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そしてようやく通常の検索結果が登場。ここでも若干おかしな順序に。まず、年齢が一切入っていないNaverまとめ。Naverへの傾倒という現状のアルゴリズムの偏りが見受けられます。その後は、いつも通りキーワードが入っている順です。
(※あるいは、Naverが上位なのは、まとまった内容が有るからここ見てみれば?という問いかけかもしれないけど、さすがに深読みしすぎと思いました。)

3.これまでのSEO思考は通用しない

「王監督 年齢」と「52歳の王貞治」は推定しようがありません。もし、王監督というワードの方が検索数が多いならSEO対策として王監督(王貞治)とするべきでしょうが、それが必要ない事を、そして、そんな事は無駄である事を示しています。

王貞治氏の52歳は巨人軍監督を辞任し解説者を努めていた時代。次に監督就任(福岡ダイエーホークス)したのは54歳です。つまり監督つながりですらない。

現時点では的外れな検索結果と言えなくも有りません。まだ知識が十分ではなく古いアルゴリズムに振り回されている印象が有ります。

しかし、それが誤りであれ、的確であれ、キーワードを含んでいなくても検索意図を汲み取ったコンテンツなら上位表示される可能性が高まったとも言えます。

つまりキーワードを対策するのではなく「検索意図を汲み取れ」「ニーズのあるコンテンツを模索しろ」というのがハミングバード時代のSEOと言えそうです。

また、対応速度も重要です。ニーズがあるコンテンツは、そのニーズがある間に出せば、Google検索では良い結果をもたらすと思われます。

「Googleのハミングバードについて教えて下さい」-siri&Bingの結果
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「Googleのハミングバードについて教えて下さい」-Googleの結果
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「Googleのハミングバー”ズ”について教えて下さい」-Googleの結果(上と変化無し)
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判りますでしょうか?実はもうBingとGoogleは大きな開きが有る事を。そしてGoogleの検索技術は「類似検索」「マッチ度の判定」「語糧判定」「インデクス反映速度」も含めて旧来技術と最新技術が上手にミックスされている事が。

4.では何を特別にすればいいの?

これが一番の問題で、一番変わらない事かも知れません。見たところ重要な要素はハミングバードも今までのGoogle検索アルゴリズムと変わりありません。従来の検索順位決定アルゴリズムは全て包括しているので当たり前ですね。

何かを特別にする必要はありませんがSEOの内部対策における古典的技法はより重視されます。

・タイトルは最重要である。
・テーマを端的に表した詳細説明も重要である。
・意味の無いコンテンツ、中身の無いコンテンツは今まで以上に無視される。
・完全一致のキーワードを気にする必要は無い。
・キーワードの出現比率等、どうでも良くなっている。
・HTML文法は重要だがセマンティックはもっと重要だ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/セマンティック・ウェブ
・旧来の限定的なキーワードには被リンクが通用するが、その価値は低下し続ける。

旧来のキーワードには「テキストマッチした被リンクが通用する」のは暫く変わらないでしょう。しかし1年後のトラフィックは判りません。

なぜならユーザは曖昧なキーワードを入れず、より具体的に内容を入れ、揺らぎのある文節がキーワードとなる可能性が高まったからです。それで十分に満足した結果が得られると判ったら、その検索方法(思いついた文節を入力していく)を多用するようになるでしょう。

これに、今の単にリンクを付けるだけの外部対策だけで対応するとなると、かなり早期に限界を感じるようになるでしょうね。

一方でコンテンツ・ライターやサイト構築が得意な技術者には有利になるかも知れません。それが、直近ではないにしても、今からの「SEO」とはすなわちサイト設計とコンテンツのグランド・デザインを指すようになるのも近そうですね。

まぁ、それが本来のSEOなんですが。

※これは推定による考察記事です。Googleのアルゴリズムを外形的に予測している個人の感想に過ぎません。


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