ロングテールSEOではなく、ローカルSEOを単に間違っているだけという酷いSEO対策をしないために自戒を込めて間違ったロングテールSEOを解説します。

ローカルSEOをロングテールSEOに混ぜると不正解だらけに

なんとなくでロングテールを覚えていないか?

ロングテールSEOとは文字通りテール、つまり尻尾であり、相対する頭(ヘッド)があるはずです。

スクリーンショット 2014-02-19 8.25.46

ヘッドが決まっていない、キーワード精査ができていない状況でロングテールSEO宣言は不可能です。それを前提にしたー以下の例は正しいでしょうか?

「賃貸マンション」(20,000超)
「賃貸マンション 池袋」(1000未満)
「賃貸マンション 池袋 オートロック」(10未満)

キーワードの語数だけでテールと称してはいけない

正しいと思った方は要注意。

確かに「一般論としてキーワードの語数が多くなるほど検索数が少なくなる」のですが、検索数が少ない=テールという考え方は正しくありません。

「賃貸マンション」とは地域名が入ることを前提にしているキーワードです。「地名」無しでの単体運用では成果を期待できません。「賃貸マンション」単体を狙うSEO担当者はいません。

「賃貸マンション 池袋」で1位になったからといって、「賃貸マンション」で1位を目指したりもしないのです。
しかし、残念ながら最近のロングテールSEOの解説記事は解決策の中に誤りが混じっています。

書いた本人は嘘をつこうと思ったのではなく、キーワードのジャンルに実務経験が無いので「間違っている」事に気づいていない。私もよくあるので、「お前が言うな」ですね(強く反省)。

ローカル検索の特殊な事情を理解しましょう

「賃貸マンション」とは地域に根づいたキーワードであり「地名」無しでは成果を期待できません。つまり「賃貸マンション」1語で運用をする事がないのです。よって「賃貸マンション」はヘッドではありません。

しかし、ロングテールの例として「賃貸マンション」を掲げてしまっているので大きな矛盾を抱えることになります。「賃貸マンション」は実質ヘッドではないので、これだと、首なし尻尾だけの事例になってしまいます。

これからのSEOは「賃貸マンション」ではなく「賃貸マンション 地域名」「賃貸マンション 地域名+キーワード」だ!」

というのは変な主張です。

日本全国の不動産会社が「賃貸マンション」1語で上位を狙うなんてあるわけが無いですよね。「レンタルサーバ」と「レンタルハウス」が同列で語られている感じで違和感が大きいです。

スマホ位置情報やO2Oも関係は薄い

新天地の引っ越し先を探している人はその場所にいません。Googleの位置情報を起点とした検索最適化も無意味です。

ローカルSEOの中でも不動産が特殊と説明したのは、北海道から沖縄に引っ越す人もいるからです。「通勤」とか「活動圏」とは全く異なる事情があり、地名の指名がないキーワードは全くと言っていいほど使いません。

近距離の引っ越しなら不動産店舗に足を運んで相談しますし、土地勘のない場所なら、最初は地名付きで検索します。

土地勘がないから検索する。情報収集する。目星をつけるのです。

という知識は不動産会社の社員や、そこに任されたSEO会社には常識でして、間違えないはずなのですが。。。地名付き検索キーワードは最近の出来事ではなく、検索が生まれた時からの傾向とニーズだと思います。

ましてや、ハミングバードなど関係ありません。

ハミングバード、ロングテール、コンテンツの3つのテーマ記事にローカルの事例を上げるのは誤りだと思います。

ローカルSEOとロングテールSEOにコンテンツSEOを混ぜるとカオス

ハミングバード時代を例に上げながらロングテールSEOの例にローカルSEOを選び、コンテンツSEOとクローラビリティを混ぜた瞬間にもう意味不明になります。

ローカル関連のSEOで特に不動産賃貸系のキーワードを含ませるときは、活動時期エリアへの流入、流出最寄りの交通機関商圏の範囲取り扱い物件のボリュームを加味しなければいけません。

キーワードの検索数評価だけでは成果につながらない分野です。
経験がある人なら「すぐ判る」事なので、ロングテールSEOの例として不動産キーワードを使うことは無いでしょう。

レイヤもたくさんあり、不動産の場合はロングテール=物件名「XXXマンション 2LDK 15万円」みたいな世界です。それに、元々、様々な小さな位置関連キーワード群の集合体でトラフィックを形成するものです。

不動産のローカル検索はエリアに始まりエリアに終わる

ローカルのキーワードの問い合わせ数はエリアで決まります。まず重要なのはエリアの規模です。
2単語のキーワードは不可欠で、それは「検索数が少ないゆえに競争が激しい世界」。

エリアの大きさ「東京」>「池袋」、エリアまでの距離「池袋まで20分」、ランドマークからの距離「池袋駅から徒歩5分」etc
移動と人口増減の概念をキーワードに含めないと話にならなかったりするわけです。なので、これは私も全然未熟で、猛勉強中な分野だけに、うかつに例として使えない危ういSEOの世界だと思うのです。

ローカルはGoogleでもYahooでも別枠が用意されているとは言うものの月間検索数1000未満で、suumoやホームズ、大手フランチャイズと戦わなければいけないのです。ホワイトハットの新参が戦うのが、どんなに大変か。

そして最大の問題が。そもそも物件が該当エリアで少ないと検索順位にも影響するのです。

日々「憧れの下北沢に住みたい。学生に人気のアパート特集みたいなのはどうだろうか?」「やり尽くされている上に該当物件が少ないから検索上位になる頃には物件ないだろ。」みたいな会話を常時している人たちに、これからは「アパート+地域名+α」ですっていったら( ゚д゚)ってされちゃいますよ。と、強く自戒するのでした。